空き家の遺品の種類別整理方法について

前回に、空き家の片付け、遺品の整理について、種類別の分類方法を説明しました。
それで、今回は、それぞれの種類について、どうやって整理するのかを説明したいと思います。

形見分けにする物

形見分けとは、被相続人の愛用品を、家族や親族、友人で分けることです。
そして、形見の品も相続財産となるため、相続人間での遺産分割を済ませておく必要があります。
しかし、それが換金性が高い物である場合、ほんの些細なすれ違いから、深刻な相続争いに発展する可能性もあり、注意が必要です。
そのため、用意周到に、念には念を入れて進めていく必要があります。
それで遺産分割を先に行い、形見の品を含む遺品を、故人の遺志に沿うよう相続人全員に渡し、その後ようやく残った遺留品を形見分けするという手順を踏んでいくということです。
なお、換金性の高いものを分けるときには、贈与税がかかる場合もあり、注意が必要です。

換金できる小さい物

換金できる小さい物として、書籍、衣類、靴、絵画や彫刻などの美術品、CDやDVD、腕時計、貴金属、ブランド品、高級食器、各種骨董、ゲーム機器等になります。
こういった持ち運びできる小さい物は、まず専門買取業者に買取依頼を持ちかけるとともに、ヤフオクやメルカリも活用して売却していくことができます。
書籍の場合は、医学書、大学受験参考書、資格試験参考書といった独自分野商品の買取のみを行っている業者ですと、思ったよりも高額になる場合もあります。
その他にも、貴金属やブランドの専門買い取りや、和服の買取、ゴルフ用品の買取など、専門分野はいろいろとあります。

換金できる大きい物

これは主に、家具や自動車、冷蔵庫や洗濯機、バイク、農機具等が関係してきます。
これらの商品は、あえて処分を急がずに、複数の買取業者を空き家に呼んで、買い取り価格を相対比較して、最も高く買い取れる業者に売却を依頼することができます。
また、複数の遺品をまとめて買い取ることで、買い取り総額に色を付けてもらえるような業者もあります。
またこれらの者を活用せず清掃ずるということで、清掃業者を呼ぶ時でも、複数の会社に声をかけて、処分費用を見積してもらうことができます。

換金できない事情がある物

これは、仏壇仏具、神棚神具、仏画、掛け軸、位牌、経典経本、お守り、お札、絵馬、遺影、人形等になります。
心情的に捨てるに捨てられず、売るにも売れず、保管にもスペースを取るため、処理方法をどうするかという問題があります。
これらの物品も、確かに物理的には物体なのですが、単なる物品として廃棄するには、何かしら抵抗感はあります。
こういった物は、お焚き上げ等の宗教上のサービスを利用するのが、最も手早く確実な方法ということができます。
お焚き上げとは、お寺の僧侶が物品から魂を抜くという儀式のことです。
こういった、お焚き上げ供養サービスを利用して、仏壇や人形の魂を慰めるというようなことができれば、安心して処分を行うことができます。
なお、お焚き上げをしてくれるのは、お寺などの宗教法人だけではありません。
お焚き上げに対応してくれる企業もあります。
こういう企業は、お焚き上げが必要な物品と、そのまま償却してかまわない物品を区別したうえで、前者をお寺等に持ち込み魂を抜いて処分してもらえます。

廃棄可能な不要物

以前、岐阜県の家の納屋に眠っていた、フェラーリのデイトナという自動車が、2億3000万円で売れたという話がありました。
そういった滋賀や和歌山などの田舎の古い空き家の、納屋や蔵には、ぱっと見ゴミみたいに見えるものでも、好事家の間では骨董的な価値が見いだされる古い家具とか調度品が発見されることがあります。
試しにヤフオクに出してみたら、なんでこんなもんが?というような物にまで、お金を出して買ってくれる人がいるかもしれません。
ご自身の価値観だけで、換金できないと決めつけることはしない方がいいです。
しかし、そこまでやっても換金できない場合は、廃棄という選択肢になってきます。
家具や調度品の廃棄処分を行う場合は、有料となってくることが一般的です。
例えば京都市は、家庭から出た大型ごみについては、コンビニ等で大型ごみ処理券を購入して、大型ごみ受付センターに電話連絡を行い、収集日、手数料、出す場所を確認をして、当日にゴミを出すことになります。
また、家電4品目である、テレビ、エアコン、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機は、家電リサイクル法により、これらの家電製品を購入したお店に回収を依頼することになります。
購入した店が遠方等の場合は、最寄りの自治体に相談をすると、適切な廃棄方法を教えてもらえます。
当然、有料となり、家電リサイクル券を購入することになります。

パソコンはどうするか

パソコンについては、商品のパソコンに「PCリサイクルマーク」が添付されている場合は、廃棄時に料金負担なしで廃棄処理が可能となっています。
ただし、平成15年10月以降販売のパソコンに限ります。
PCリサイクルマークがついていないパソコンの場合でも、回収再資源化料金を負担して、メーカーに引き取ってもらうことが可能です。
なお、パソコンにはよく個人的な情報が含まれている場合がありますが、それらはハードディスクを物理的に破壊しない限り、データ再現ができてしまいます。
それで、ハードディスクのみ別途取り出して、ドリル等で破砕処理、または専門業者にハードディスク完全抹消を依頼することができます。

廃棄が難しい不要物

農作業用機械、自転車、バイク、タイヤ、バッテリー、業務用コピー・ファックス、ガスボンベ、砂利、墓石、庭石、便器、金庫、ピアノ等、売れ残って処分に悩む物は、適正処理困難物に該当してきます。
最後まで手元に残ってしまった適正処理困難物については、各自治体とも民間廃棄物処理業者の活用を勧めています。

空き家の遺品整理サービスについても、弊社をはじめ、様々な会社が様々なサービスを行っています。
弊社では、不要となった自動車の買取も行っております。
空き家の整理についてもお困りの場合は、弊社または当職においても相談を受け付けております。
またお気軽にお問い合わせください。

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