空き家バンクの活用について

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空き家バンクとは

空き家を売ったり貸したりする場合、都市部には仲介してくれる不動産業者がたくさんありますので、さほど困難ではありません。
しかし、過疎地では、不動産業者も少ないか、皆無の場合があります。
そういう地域では、人づてで取引をしたりもします。
しかし、その場合は空き家を買ってくれたり借りてくれたりしてくれる人がすぐに見つかるわけではありません。
また、契約上の不備があるかもしれません。
それで、多くの市町村では、空き家バンクという機関を設置しています。
空き家バンクとは、空き家を所有していて、貸し出しや売却を希望する人と、空き家を利用したい人とをつなげるシステムのことを言います。
空き家が増加している地域の多くで、自治体や依頼された団体などが中心となって、空き家バンクの運営を行っています。

空き家バンクはどういう仕組みか

空き家バンクを通した取引は、基本的には、不動産業者を使った売買・賃貸と同じになります。
空き家を所有している人は、自治体に申請して、物件情報を登録します。
自治体は、ホームページ等を通して、空き家の情報を公開し、また利用希望者の窓口になります。
そして、空き家の情報を見た利用希望者は、自治体に利用者登録をし、内見をしたり契約をしたりという手続きを行います。
自治体は、空き家の所有者と利用希望者とをマッチングさせるという役割ですので、交渉及び契約等は当事者同士で進めていくことになります。
いわば、個人売買や個人間の賃貸ということになりますが、自分たちで不動産取引業者を探して契約などを行うこともできます。
契約書作成のみであれば、行政書士、また所有権移転登記を伴う場合に司法書士がかかわることもできます。

空き家バンクの目的

多くの地方自治体は、人口が減少して地域の活気がなくなっていくのを憂慮しています。
つまり、地域の活性化のため、定住を促進することが必要というわけです。
そういった自治体の中には、たくさんの空き家がありますが、民間の不動産業者が少ないため、所有者と利用者がマッチングするする機会は少ないという状況でした。
それで、自治体が所有者と利用者とをマッチングさせる事業をしよう、ということで、空き家バンクが設立されています。

空き家バンクの利点

空き家の所有者は、空き家バンクを利用することで、より多くの利用希望者に物件を見てもらうことができます。
空き家は古いことが多く、不動産業者を通しても、入居者や購入者をなかなか探せなかったりします。
不動産業者経由でHome’sなどのサイトに載せてもらっても、利用者は築何年、駅何分とかのスペックで見ているわけで、なかなか利用希望者が見つかるわけではありません。
そのため、こういった公的な空き家バンクの利用が勧められる、ということになります。
また、移住希望として探す側でも、特に過疎地では不動産業者が少ないか皆無のため、物件情報を探すのに一苦労します。
空き家バンクがあり、かつHPに詳細が掲載されていれば、簡単に情報を探すことができ、かつ比較的安い価格で提供することができます。

空き家バンクの一例

比較的見やすく、物件の多い空き家バンクとして、京都府綾部市の場合があります。
京都府綾部市の空き家バンク、あやべ定住サポート

空き家情報


かなりの山間部も登録されています。
売却希望価格で50万円からありますし、賃貸でも月3万円のような物件もあります。
滋賀県日野町の空き家バンクも、わりと詳細になっています。
http://www.town.shiga-hino.lg.jp/contents_detail.php?co=ser&frmId=2170
奈良県宇陀市の空き家バンクは、どうやら地元不動産業者に伝えることになっているようです。
http://www.city.uda.nara.jp/machizukuri/kurashi/sumai/akiyajouhou/buy.html
市町村によっては、特に都市部で空き家バンクそのものがなかったり、または空き家バンクがあってもHPに非掲載という自治体も多くあります。
そういう自治体はまだ空き家流通支援は不十分なところがあるともいえます。

空き家を持っていて、売ったり貸したりしたいが、過疎地などで売却や賃貸が難しいという場合は、空き家バンクの利用もできるというわけです。
この点についてもお困りの場合は、行政書士または弊社においても相談を受け付けております。
またお気軽にお問い合わせください。

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