ボロボロの廃屋を欲しい人はいるのか

建物を解体すると、固定資産税は高くなります。
だからといって、そのまま空き家を放置しておくと、どんどん朽ちていきます。
空き家が朽ちてしまってから、いざ貸そうとしたり売ろうとしても、なかなか希望者が見つからないということにもなります。
そんな朽ちた家でも、欲しがる人はいるのでしょうか?
実は案外、廃屋のボロボロの空き家が欲しいという人がいます。
それでは、どういう人なのでしょうか?

ボロ一戸建て専門の個人不動産投資家

不動産投資と一口に言っても、いろんなタイプの投資家がいます。
中には、ボロボロの一戸建ての空き家を専門とする個人不動産投資家の方がいます。
そういう方々は、廃屋空き家が売れなくて困っている人にとって見たら、見込み客となってくれる可能性が高いです。
実際に、空き家投資、ボロ物件投資をテーマとした書籍が刊行されており、それぞれが大きな人気になっているという現状があります。
これらの書籍は、銀行融資が受けられない、または受けたくないということで、まずは現金でこれらの家を買う、という方法を勧めるものとなっています。
一般に、不動産投資というのは、銀行から多額の借り入れを行って、1棟アパートや1棟マンションを買う、または建築するという投資となっています。
しかし、2018年は、「かぼちゃの馬車」というシェアハウス建築に関し、スルガ銀行の不正融資が大きな事件になりました。
その他、西京銀行や西武信金でも、不正融資が問題となり、金融庁の調査が入っています。
そういった金融庁の調査もあって、銀行融資を受けることが厳しくなっています。
こういった収益物件専門の不動産仲介業者でも、廃業若しくは縮小した会社もあります。
それで、今はかなり属性の高い人でないと、不動産投資のローンを借りることは困難となりました。
そのため、不動産投資をしようとしたら、現金で一括購入もしくは多額の頭金を入れて融資という状態となってきました。
そこで、マンション・アパート1棟買いと比較すると、圧倒的に格安で購入できる一戸建て物件、わけても割安な廃墟のような空き家物件に注目が集まっています。

どういう取引になるのか

1つポイントとなることがあります。
こういった廃墟のような一戸建て住宅を購入したいという人は、圧倒的な安い値段で購入したいと考えている、ということです。
つまり、ボロボロの一戸建て住宅を安く購入して激安な料金でリフォームしたり、または自分でDIYしてみたりして安く物件再生をします。
そして客付けをして、利益確保をするという方法を取っている、ということです。
それで、高く売れるのを期待できるというわけではありません。
少なくとも建物の価格は考えず、土地でも路線価よりも安い価格、相場よりも安い価格でないと、交渉のテーブルに乗るのは困難になります。
どうしても高く売りたいという人にとって見れば、こういう投資家に売るのは困難な方法とも言えます。
しかし、路線価よりも安い価格で売るという決心がつけば、かなりの確率で購入者が現れるということにもなります。
こういった廃墟になるような不動産は、負動産とも言われます。
負動産は、固定資産税、都市計画税を払わないといけません。

放置しておくと、建物はどんどん朽ちていきます。
空き家の管理費用もかかります。
不法侵入や放火もあり得ます。
こういった住宅になりますと、負動産になってしまいます。
それなら、安い価格でいいから1日でも早く手放してしまい、負担を解消するという方法を取ることになります。
激安価格になりますと、ほとんどの空き家の売買は現金決済となります。
現金決済ですと、オーナー側にしてみたら売却に必要な期間や作業が大きく減少しますので助かります。
また、不動産会社にしてみても、融資流れ等のリスクも少なくなり、ありがたいと言えます。

どうアプローチするのか

ほとんどの個人不動産投資家は、不動産会社もしくはウェブサイト経由で空き家をリサーチしています。
それで、空き家所有者としては、下記の方法でアプローチを行うことができます。
1.売買仲介を得意とする不動産会社に頼む
2.個人不動産投資家に直接アプローチする
3.投資用不動産紹介サイト(楽待、健美屋など)への掲載をする
仲介依頼や不動産紹介サイトへの掲載は、単純に仲介業者に依頼をするだけといえます。
仲介業者でも、普通の仲介業者(大手も中小も)もあれば、投資用不動産専門の仲介業者もありますので、両方に依頼をすることもできます。
2.ですが、ブログやSNSで情報発信をしている不動産投資家が多数いますので、その方に直接連絡を入れてみる、ということになります。

どういう空き家が売れやすいのか

こういった個人不動産投資家は、どういう特徴のある物件を探しているのでしょうか?
大まかには次の通りとなります。
1.路線価よりも安い価格で販売されている
2.極端な過疎地域ではなく、客付けが可能な地区にあること
3.隣近所に危険な人が住んでいないこと
4.傾きなど、躯体にガタが来ていないこと
これらの条件を満たしていれば、価格次第でどんな物件でも売れていく、ということになります。
再建築不可や借地権など不利な条件であっても、その分安くすれば、販売が可能になります。

空き家をどうやって売ったらいいのか、お困りの場合は、弊社または当職においても相談を受け付けております。
またお気軽にお問い合わせください。

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