更地にした空き地の管理方法について

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空き家をどうしても解体しないといけない、ということで、解体したとしたら、いったんは更地になります。
すぐに建物を建てるならともかく、当面更地にする場合、付近住民に対する配慮が不可欠になります。
更地は、雑草や不法投棄という、近隣住民の迷惑の種になる可能性があります。
土地は個人の財産ですが、周囲の影響があるため、更地所有者も地域の一員として、常識を持って管理することが求められます。

更地を放置すべきでない理由

第1に、社会の寛容性がなくなってきている、ということがあります。
昭和の頃は、空き地と言えば子供の遊び場でした。
しかし、平成も30年となった今、社会には寛容さがなくなってきました。
何かといえばすぐに責任論がわいてきます。
近隣住民が非難するだけではありません。
ネット市民まで登場して、批判して叩いて炎上する、という状態になってきました。
第2に、近隣住民に不信感を持たれないため、ということがあります。
雑草が生い茂って木まで生えてくる状況では、交通の見通しの妨げとなります。
交通信号や標識が見えない事態にも至りかねません。
また、スズメバチのような害虫も発生しやすくなります。
やむを得ず地域住民が草刈りをしたりすると、所有者は放置しているだけなのに、なんで自分たちだけが草刈りしないといけないのかと、不満を溜まらせる結果になります。
さらに第3に、事件現場にしないため、ということがあります。
空地で殺人事件などが発生することがあります。
そうしたら、「大島てる」のような事件物件公示サイトにもれなく掲載されることになります。
一度事故物件になりましたら、その汚名を取り除くのは簡単ではありません。
そして、事故物件は、なかなか売れないだけでなく、売る時に買いたたかれてしまう、ということになります。
そういったことで、更地にも管理が必要になります。
更地が適切に管理されていることが分かれば、犯罪者が近寄ることも減ります。

更地管理の方法について

更地といえども、ちゃんと管理をしておく必要があります。
その為の方法として、
第1に、使用しない土地は速やかに売却する、ということが挙げられます。
使用しない更地を所有するメリットはあるでしょうか?
先祖代々の土地だから手放したくない、というのもあるかもしれません。
しかし、更地保有の必要やメリットがないのに、ただ売りに出すのが面倒ということで、何となく土地を保有している人が、わりといるようです。
最も金と手間をかけない管理方法は、売却することです。
不動産会社は、不動産の査定をしてくれますし、そういうサイトもあります。
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第2に、夏場の雑草除去作業をする、ということです。
更地の管理の基本は、雑草の除去つまり草刈りです。
雑草がなくなるだけで、近隣住民は管理の実態が目に見える形で表れるため、安心します。
また、雑草はゴミの隠れ蓑ですので、草刈りは廃棄物の違法投棄の防止になります。
更地の草刈りは、春に1回、夏に2回、秋に1回行うことが理想ですが、少なくとも夏場1回は必要となります。
また、業者に頼んだ場合の草刈り作業の相場は、大体1坪500-2,000円程度となります。
依頼先は、清掃業者や植木屋さん、便利屋さんのほか、不動産会社、管理会社、地域のシルバー人材センターがあります。
例えば、京都市シルバー人材センターでは、このようになっています。
京都市シルバー人材センター
さらにこの草刈りの発展形態として、舗装をしてしまうということがあり、そうなってきますと駐車場経営をすることも視野に入れることになります。
第3に、定期的なごみ掃除をする、ということです。
悪意ある者たちが、管理されていない空き地にゴミの不法投棄をすることがあります。
単純なゴミだけでなく、粗大ごみ、産業廃棄物、感染性医療廃棄物等が廃棄されることもあります。
それで、ゴミがゴミを呼ばないよう、定期的に更地の掃除管理をする必要があります。
ゴミの不法投棄があった場合、法律的にごみの処理費用負担は投棄者となりますが、現実に不法投棄者を見つけたり費用負担させるのは難しく、現実に処理をするのは空き地所有者となってしまいます。
第4に、土地に囲いをして管理者看板を出すということもあります。
囲いと看板は、費用はかかりますが、土地の所有権を強く対外的に主張することになり、不法投棄を防止するのに役立ちます。

更地を負動産にしないために

現代の日本では、よほどの都心でもない限り、人口減少に伴って、どんどん土地が余っていきます。
昔のように、ただ土地を保有しているだけで資産価値を生むということは、もはや幻想となりました。
それで、やはり利用していない土地はその土地を利用したい人に使ってもらうということで、都市計画上も有益な結果を生みますし、地域経済の発展にもなります。
つまり、最善の方策は、自己管理できない土地は、早々に売るということになります。

空地の管理や売却も、かなり頭の痛い問題になりえることがあります。
使っていない更地の空き地についてもお困りの場合は、弊社または当職においても相談を受け付けております。
またお気軽にお問い合わせください。

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